今日は楽しい1日でした。

今日は仕事は、午前中までにして、ジェーン・グドール博士の講演を聞きに行きました。1960年に単身でイギリスからアフリカに渡り、チンパンジーの研究を始めた方です。私が彼女の事を知ったのは、ここ2.3年位前の事です。NHKの番組で彼女の事を知りました。私は、もの心ついた時には、犬や鳥が身近にいて、大好きでした。生まれて初めて・2歳の時です・子犬をおばあちゃんと貰いに行った時の事や、おかあさんが、養鶏場で、オスだといって捨てられているひよこを拾って来てくれた時に、そのひよこを見て『なんて可愛いんだろう』と思った事は今でもよく覚えています。ジェーン・グドール博士の活動は、多くの人に知って貰いたいです。今日は彼女の講演を聞けて、とても満足して、日記に書いています。ひさびさに機嫌の良い私は、渋谷によって、1人でパスタを食べて帰りました。”今日は贅沢な日”でした。

彼女の話からひとつ、あるチンパンジーと紳士の話。わずか2歳位で、母親を殺されオリに入れられて、ヨーロッパに渡ってきたチンパンジーが、長い間、狭いオリの中でたった1人(彼女の言い方・チンパンジーを1人と数える)で育てられたある日、その動物園を大きくする事になって、何人かのチンパンジーがやって来る事になり、動物園はチンパンジーの遊ぶ場所を広くする事にしました。チンパンジーは泳げないので、チンパンジーを放す場所の周りをぐるりと、水をはって囲ったそうです。そして、今まで1人きりで生きて来たチンパンジーと、他のチンパンジーを対面させて初めて、1人で生きて来たチンパンジーは、チンパンジー社会のルールを知らず、ヒンシュクをかう事になり、3匹のオスのチンパンジーに脅され、みずから、泳げない水の中に逃げ、入ってしまったそうです。泳げない彼は、2,3度は息継ぎをしたそうですがとうとう沈んでしまったそうです。その時に、飼育係の人もその様子を見ていたけれど、大人のチンパンジーのオスは重たい上に、危険なので助けようとしなかったそうです。それが、1年に1度、その動物園に来るという紳士の方がちょうどその日に来ていて、飛び込んでチンパンジーを助けた・という事があったそうです。チンパンジーはその紳士に後ろから背中を押されて、そこらに生えている草をつかみながら(藁をもつかむ気持ちだったのでしょう)這い上がったりしたそうです。それが、ビデオに映っていて、すぐにニュースになり飼育係でさえ、助けようとしなかったチンパンジーをどうして助けようと思ったのかと、恐くはなかったのかと聞かれた紳士は、「溺れているチンパンジーの目が『誰か助けて』と言っていたから。」と答えたそうです。グドールさんは、そういう「誰か助けて」という感情を、親を無くしたチンパンジーや、助けを求めるいろんな動物達に感じる事があるそうです。今アフリカは、人口の増加で、開発がすすみ、動物達の住む所はなくなってきているそうです。かといって住んでいる人達も日々の貧しい暮らしで大変で、悪循環なのだそうです。でも人間には、その事を考える力があるから考えて欲しいと言っていました。彼女は年間300日も世界中を飛び周って、講演をしているそうです。彼女はもう70歳になりますが、本当に美しい人でした。70歳とは思えないほどしっかりとした足取りで、しっかりと言っても、静かに風を分けて歩いているような・・10代や20代の美しい娘さんが現れたようなそんな歩き方でした。それが本当にしっかりしているからそういう歩き方が出来るんだと思ってしまうんです。女優でも現れたのかと思うほどでした。テレビで見た時も綺麗な人だと思いましたが、実物はもっと綺麗でした。その事にも感動しました。こんな風に生きれる人もいるんだ・・って。
のびのびと過ごせた1日でした。