より道 イタリア

香港を出て次に到着したのは、イタリアのローマ。ローマは古代の歴史を感じる町だった。ローマの町のあちこちに遺跡があってと言うより、私には遺跡の合間に町が出来たように思えた。フォロロマーノを見て、こんな遺跡を町のなかにドーンと残しておけるイタリア人の人間の大きさを感じた。この遺跡が残っているのは、無関心だったからなんだろう?・・・配慮深かったからなんだろう?・・と思った。そしてどちらともだったんだろうなと私は勝手に思っていた。これが東京だったら、お金のために、土地を好きなように変えようとする人は、長い歴史の中でたくさん現れたと思う。イタリアだってそれは同じ事だと思うけど・・でも、これが日本だったら、この古いがれきが、ここまで残っていただろうかと思った。すごく驚いて、これがカルチャーショックなんだと思った。そういう言葉は知っていたけど、実感したのは、生まれて初めてだった。でも、今、改めて考えると、人々に古い遺跡を大事にしようという気持ちがあってここまで残す事が出来たんだろうと思う。もちろん、近代化が進んだとか、進まなかったとか、いろんな要因もあっての事だと思うけど、同じ首都でも日本の首都の東京とはまったく違っていた。
ローマから、歩いてバチカン市国に行き、ローマを出てからピサ、フィレンツェベネチアに行った。ふと、ピサの斜塔に登れなかった事を、この日記を書いていて、思いだした。もともと見によっただけだったのだけど、周りにいた観光客の人が話していた。つい最近までは、斜塔の上まで登れたんだと。でも斜塔は年々傾いていて、今では危険だし、修復などを兼ねて、もう登れないようになったのだと。その時は、周りにいた人達が英語で話していて・・・そういう風に聞こえた気がしたのだけど・・いい加減な事をこの日記に書けないと思い、今、調べたら、やっぱり年々傾いているとの事。12年後になって確認する事になりました。変な感じです。もっと他におもしろい話はいくつかあったのだけど、ストーカー日記に戻れなくなりそうなのでイタリアはこのあたりまでにして。いつか機会があったら書きます。