職安での話し合い

1999年4月
某銀行の外為センターへ派遣されて輸出関係の仕事についた。予想はしていたけど、まさかと思った。勤め始めて2日目だった。2日目に出社してもう噂話になっていた。帰りに「お先に失礼します。」と言ったら「愛人お疲れ様〜。」と言われた。心配してくれている人もいれば、面白がってる人も、いじめてやろうとする人もいる。少ししてから、すぐ上の上司が、「俺達が、銀行に入った時には、自分の事はもちろん、家族全員の事まで調べられたんだ・・・」とグツグツ言い出した。何で水商売の女がこの由緒ある銀行で働いているのかと言いたい様子だった。彼の態度から、この人はすぐに契約を終了させる気だと思った。その時一緒だった派遣社員の子に様子がおかしい事を聞いたら、「○○さんが、悪いんじゃないの、会社をクビになるような○○さんを、派遣したP派遣会社が悪いんだから・・○○さんの事についてはP派遣会社の営業に調べさせておけばいいの。」と言った。○○さんとは、私の事。なんて失礼な事を言うんだと思った。クビになるような人?私を派遣した会社が悪い?あたりまえの口調で言われた。その時の担当のP派遣会社の営業マンは大変親切な方だった。その方はきちんとしていた。(後でストーカーに加わったP派遣会社の○○とは違っていた。)当時、きちんとしていたその営業マンは、必死にその噂話がおかしいと、私の過去の知り合いなどに問い合わせて、某銀行にその噂がおかしいと返答している様子だった。金がらみ、貢がせがらみなどの噂を耳にして、銀行としては黙っていられなかったのでしょう。私は、このままでは、仕事が続けられないと、A派遣会社の苦情相談センターに、再度連絡を入れた。「前に、『申し訳ありませんでした。もうそんな事はないですから』と言いましたよね?どうしてまたこうなるんですか?」と。
4月に勤め始めてすぐに、A派遣会社のSS調査委員会という所から、アンケートが来たりしていた。その封筒に担当:佐○と名前が書いてあった。アンケートに‘苦情などあったら書いて下さい‘みたいな事を書いている欄があった。こんなアンケートに苦情を書いて出したりしたら、鈴○が、手にいれて後で何されるかわからないと思ったので、SS調査委員会宛に電話を下さいとだけ書いて出した。まもなく、SS調査委員会の佐○という男から電話があった。アンケートはいろいろと書いて出したくなかった旨を言い、アンケートが来てから電話で少なくても5・6回、その担当の佐○と話をした。佐○は、いつも、うなずきながら「それは大変だね。」などと言って、私の話をじっと聞いていた。鈴○と話し合わせてくれる事になった。私の電話番号を教えたくないので、私から、鈴○のいるA派遣会社のお茶の○ブランチに電話をした。佐○が時間を指定してくれて、鈴○がその時間に電話に出る事になっていた。その時私は、怒りでいっぱいだったのを抑えて、丁寧に、挨拶をして、私の事を何か誤解していませんか?私は愛人などしてないし、過去にもした事もないと、部屋に帰らず、男の所を泊まり歩いていると言う事実もない事を言った。鈴○は「あら〜元気?あなたが今どこで何をしているかも知らないわ」と言い、私が事実でない変な噂に困っている事を話したら、「あら〜誰かがあなたの後を見ていたんじゃないかしら?」と、泊まり歩いているくせに、まるで私が嘘でも言っているという口調だった。ひどい思い込みだった。私はさすがにハッキリさせておかなければいけないと思い、「いえ、見ていたのだったらそんな話になるはずはないです。仕事が終わってから殆ど毎日真っ直ぐ、帰ってますから。」と言った。殆ど毎日寄り道もせず真っ直ぐ帰っていた。外食をする事もなかった。他の件についても話をしたが、結局、鈴○は、すっとぼけただけだった。でも私は、鈴○に、今私が何をしているかも知らないんだったら、鈴○さんからは、私の職場に変な噂が出る事はないですよね。誤解されてないですよね。と本当に丁寧に話して、きちんと挨拶もして電話を切った。これで、この件がおさまるだろうと、私が某銀行で、働いていけると思った。でも、無駄だった。この話がいけなかったとは思えないけど、意味がなかった。おさまる気配はなく、ひどい中傷にあった。まもなく銀行からも、今月いっぱいまでにして欲しいと言われた。
今月いっぱいでと言われてすぐに、次の仕事を探した、他の派遣会社にも登録した。派遣の仕事はすぐに、たくさん来た、外資系の銀行・2行、国内の銀行・2行、証券会社、貿易会社、等どれをとってもよい内容だった。派遣先での面接の日取りも次々と決まっていたある日、派遣会社からおかしな電話が掛かってきた。今回の面接はなかったことにしてくれと・・。その後次から次に、お断りの電話が掛かってきて、結局全部断られた。面接の日時まで決まっていた話も全部、面接をまだ受けてもいないのに断られた。ある親切な派遣会社の人が、おかしな事を話してくれた。私はそれを聞き、急いで職安に行った。相談をしたら、職安(労政事務所)の人が、ある銀行にその話の内容を確認してくれた。銀行は驚いていて、その銀行が決めた事ではなく、A派遣会社の話でそうなったと、うちは関係ない、との回答をくれた。私は、A派遣会社とは、少し前から話をしている事を言い、佐○さんが担当だと言った。職安の方が、ではその佐○さんの話を聞こうと言い、すぐに打診をしてくれた。後日私と佐○と、職員2人で話をする事になった。
話し合いの日に現れた佐○を見て、私は驚いた。以前私がA派遣会社で派遣されて働いていた時に、私の営業担当をしていた男だった。室長になっていた。佐○なんて名前は、たくさんあるので、アンケートが来た時も一瞬あれ?とは思ったけど、あの佐○だとは思えなかった。何度か電話で話した時にも、佐○はずっと話を聞いているだけで、一度も自分が、私の担当だった佐○だとは名乗ってこなかった。私は、ビックリして、席につくなり、佐○に「私の事知っていますよね?」と聞いた。佐○は「いえ!知りません!」と大きな声で言い、ペコペコ頭を下げて謝りだした。「すみません。すみません。今後、鈴○がこのような事をしたら、鈴○をすぐに首にします。」などと言っていた。鈴○鈴○って言っているこの人もおかしいと思ったけど、謝っているし、私を知らないなんて言う嘘は、一緒にその当時の派遣先の銀行に行けば分る事なので、ばかばかしくてそれ以上突っ込まなかった。それから、話し合いも終わり、これでようやく終わったと思った。労政の人に「訴えてもいいんですよ。」と言われたけど、もうこれ以上関わりたくなかった。目をつけられた事に反省をして、これからまた出直して自分の人生をきちんと歩こうと思った。帰ってから、相談をしていた友人に電話をして話したら、彼女に怒られた「それで許してそのまま帰って来たんだ?何てこと?」そんな事をする連中がそれで引くと思うかと、何故せめて念書でも書かせなかったのかと言って怒っている。でも、あんなにぺこぺこ謝っていたし・・私はこんなことを彼らが続ける意味がないと思っていた。でも彼女の言う通りだった。